B-HOT VOICE STUDIO SINCE 2004

VOICE VOICE

VOL. 63     2016 5

 

新緑の季節。 日本中が重苦しい空気に包まれていても、 スタジオの中は元気 で充ちています。 うたうことで心も体も人生も充実して、健康でいられます。

 

 

VOICE

 

LIFE IS FULL OF UNEXPECTED THINGS 』   KANON

 

人生は予期せぬ展開をする。少なくとも私の場合は。だって、この私がミヤマ先生に歌を教わって

いるのだから!

 

とにかく私は悪声だ。物心がついた頃からずっと、事あるごとに他人様がそう教えてくれた。2歳

位になり、人間の言葉をしゃべりだしたら、初対面の大人に必ず言われた。「あら、風邪ひいたの?」

(地声です・・・)。小学校に入ったら、母がすぐに音楽の先生に呼び出された。「お宅のお子さん、

絶対に歌わないのですが・・」(キーがあわないんだよ!)。中学生になったら、合唱の時に、「あな

たは、男子のパートに移動しなさい」(声変わりした汗臭い男子群の中に女子一人かよ!)。大学生

の夏休み、某有名企業でアルバイトをしたら、初日に向いの席の若い男が開口一番、「朝から、酒や

けしたような声聞かされて、たまんね〜な」(ふん、1滴も飲めない下戸だよ!)。

 

音楽を聴くのは好きだったが、歌以前に、声自体にコンプレックスを抱えてきた私が、「歌う」な

んてことには全く無縁の人生だった。だが、その悪声を人生で初めて肯定してくれたのはアメリカ

人だった。人生は驚きだ。米国の大学院で、プレゼンの練習をみっちりやらされた時、教授が言っ

た。「日本人女性は、みんな、頭のてっぺんから bi bo みたいな声を出すと思っていたけれど、あ

なたの声はビジネス向きだわ」(そりゃ〜、日本人の男は、かわいい甘ったるい声で話す女を好む

から仕方ないけどねぇ・・)。その後、声がいいからという理由で、 VIP 相手の電話番のアルバイ

トに雇ってくれた気取り屋のアメリカ人もいた。(へぇ〜、この悪声がか?)どうも英語をしゃべ

るなら、この悪声は嫌悪されないらしい、とは、ぼんやりと思った。

 

それから幾星霜。両親の介護をする中で、ひょんなことから、ジャズのグループレッスンに入った。

一番の動機は、医師から介護鬱と診断されて、服薬以外でストレスを発散する方法を見つけなくち

ゃいかんと思ったからだ。介護の合間の習い事は、着替えや道具の用意に時間がかかるものは無理

だし、楽しく歌えば、心身によかろうという実に安直な考えからだ。それに、英語で歌うのであれ

ば、この悪声で歌っても許されるかもしれないとも思ったからだ。

 

数年は、ただ歌うだけで楽しかったが、そのうち、もう少し上手く歌えるようになれば、もっと楽

しかろうと欲がでてきた。ところが、どこをどう改善したらよいのか、さっぱりわからない。何人

かの先生のレッスンも受けてもみたが、言われることはいつも「もっと情感をこめて」とか「色気

をだして」(そんな色気があるなら、違う人生があったぜ・・・)。どうにも進歩がないどん詰まり

状態となって、歌うことが楽しくなくなってきていた。

 

そんな時、セッション友達とお茶をしたら、彼女がミヤマ先生に教わりだしたと言った。そんな有

名な先生は、プロかセミプロが習う先生だから、私には無縁だなぁと思いながら、気なしに聞いて

みた。

 

「で、どんなレッスンなわけ?」 

「それがね、いちいち止めて直されるのよ」

「え? 途中で止めるの?それって、一語一句直されるってこと?」

「そうなのよ、私なんか曲のアタマから最後まで、全部直されたわよ」

「え〜っ、そんなに丁寧に教えてくれるわけ?具体的に?お願い、その先生に紹介して!」

 

身の程を忘れて門弟に加えて頂いた。正直、最初 は通うのがとても辛かった。録音を聞くと、言わ

れたことが何度やっても何一つできない。脚は発声だけで筋肉痛。1曲を何度やっても、先生に申

し訳ないほど進歩がない。でも、楽しみが2つあるから続いた。まずは、先生がお手本に歌って下

さる歌やフレーズが聞けること。自分がなぜここに立っているのかを瞬時に忘れてしまうほど、う

っとりと聞きほれてしまう。実にカッコよくて、あぁ、これがまさしく本物の Jazz だ〜!とわく

わくする。もうひとつは、課題曲の選曲。私の声とキャラに合った歌を的確に選曲して下さる。課

題を踏まえつつ、その選曲がドンピシャで、私が歌うことが楽しくなる曲なのだ。そして、最近は

3つめが加わった。ニャンちゃんが、たまには、私にも顔を見せてくれるようになったことである。

本当に人生はいくつになっても、どう転がるかわからないものである。

 

 

◇ 今月のわたし ◇  

 

Δ体調管理に気を付けてうたうぞー! 石田真弓   油断のならない天気だからねえ。

 

*みなさんの コメント待っています! よろしく!     

*暇な時には私のブログでも読んでくださーい!  http://miyakayo.seesaa.net/

*・・・ 美山こころの声

 

 ▼インフォメーション▼

新居恵美: 6/11 (土) 浅草『 ZINC (ジンク)』  19:00 start 2 Sets 3,000 MC )+ 1 ドリンクオーダー

新居恵美 (Vo) 出口誠 (P) 山崎弘一 (B)

Tel: 03-3843-3789

http://music.geosites.jp/zinc_asakusa/

 

7/2 (土) 浅草『 ZINC (ジンク)』 19:00 start 2 Sets 2,500 MC )+ 1 ドリンクオーダー

日ノ下慶二 (piano)  坂下貞行 (bass)  菅原良 (drums)

新居恵美 石塚千恵子 ことみ 手塚恵理子 永江麻里子 (vocals)

Tel: 03-6680-2830 http://music.geosites.jp/zinc_asakusa/

 

♪ 美山ひと言アドバイス ♪

 

赤津あやさん     キーを少し下げてもいいかもしれませんね。英語は律儀じゃなく少し早口も必要です。

 

岩田京子さん     うたにも TPO があります。特にどういうシチュエイションでうたうかを考えましょう。

 

大石めぐみさん    フレーズの最後を目指しましょう。途中にストレスを置くと流れが不自然になります。

 

ちえさん        チャレンジ精神を大事にしてください。すぐに仕上がらなくても構わないですからね。

 

中村亜海さん     高音域の緊張感を取りたいですね。奥の方まで開けることを意識してうたいましょう。

 

山崎千晴さん     口を横に広げないように、頬骨から上を広げるようなつもりで開けてうたいましょう。

 

NOZOMI さん     出すだけでなく、抜く箇所も作りましょう。一曲全体の中でも、各フレーズの中でも。

 

SARA ☆さん     英語はだんだんスムーズになってきています。繰り返し声に出して練習してください。

 

sihosiho さん      フェイクもスキャットも自分の内から出てくるものがいいですよ。挑戦してください。    

 

野地恵子さん     力を抜いてうたいましょう。力むとうたが平板で子供っぽい感じになってしまいます。

 

石田真弓さん     英語のリズムが重要です。メトロノームを鳴らして、歌詞だけで練習してみましょう。

 

新居恵美さん      暗く沈んだ感じにならないよう、声をポーンと上に跳ね上げるようにしてみましょう。

 

モカさん                力んでうたうと、ピッチが下ってしまいます。軽くうたうことをこころがけましょう。

 

松田芳枝さん     4ビート曲のノリが変ってきました。元に戻らないように意識してうたってください。

 

Mackey さん          フレーズの最後を目指しましょう。途中で息切れしないよう吸い方に注意しましょう。

 

桜井紀子さん     マイクを上手く利用すれば、もう少し小さい声でも大丈夫です。ピッチは要注意です。    

 

えみ子さん        ピッチに注意しましょう。歌詞の語尾やリエゾンが曖昧にならないようにしましょう。

 

玉井美知子さん     [i] の発音は口を横に引き過ぎないようにしましょう。口の周りの力を抜きましょう。

 

菅原悦子さん      フレーズの途中でブレーキをかけないようにしましょう。スピーディーさも必要です。

 

堀川眞紀さん      うたい過ぎてしまわないよう注意しましょう。引っ込めるうたい方を習得しましょう。

 

萩田早苗さん      音程が正確に取れるようになるには、その回路が出来るまで繰り返し練習しましょう。

 

丸田町かおりさん   二重母音、特に [ai] と次の単語をつなぐ時に「ツ」が入らないように注意しましょう。

 

丑山孝枝さん     次までに時間が空いてしまいますが、録音を聴いて感覚をキープしておいてください。

 

安井美和さん     日本語と英語の両方でうたえる曲を増やすといいです。チェックしておいてください。

 

tomo さん              少しずつ勘を取り戻して下さい。むずかしいノリや音使いも諦めずに挑戦しましょう。

 

谷口歩さん             リエゾンが滑らかになるようにしましょう。その際語尾の [s] などが落ちないように。

 

小田幸子さん          声をポーンと上に跳ねあがる感じで出しましょう。ピッチやリズムがよくなりますよ。

 

本間望さん      4ビートでもボサノヴァ系でも、リズムの感覚は同じです。高い位置で感じましょう。

 

小野曜子さん         高い場所で吸って、空気を上げるようにうたうと、声がホロホロしなくて安定します。

 

横洲かおるさん       4ビートのノリ方の基本を身につけると、ジャズの曲でもリラックスして臨めますよ。

 

瑞季さん        [o] の発音は口を縦にして奥を開けましょう。バップスキャットの研究をしましょう。

 

宮坂義人さん     上行のフレーズをクレシェンドしてうたう習慣から脱しましょう。冷静さが必要です。

 

浦野友彦さん     フレーズのアクセントは声を大きくするよりも高く、長く出すことを意識しましょう。

 

杉山敬子さん     しばらく自習になりますが、基本を忘れずにうたってください。復帰待っていますよ。

J

une さん               全体的にはとてもよくなってきています。 実際の曲でのうたい方も練習しましょう。

 

シジミさん        うたう曲のメロディの流れをしっかり掴んでおきましょう。それがあっての応用です。

 

YOU さん              ゆっくりペースを戻して練習してください。新曲と以前の曲と併行してやりましょう。

 

ざくみさん             「心をこめてうたう」と思うと「うたい過ぎる」危険があります。冷静さも必要です。

 

千絵さん          MUST はありません。 自分のペースでやってください。うたっておくことが大切です。

 

チャムさん      頭のてっぺんに穴を開けるようなイメージで。  [p] [m] [b] は唇を合わせましょう。

 

Yuri さん       高い位置をキープして鼻から吸いましょう。下顎だけはずすのではなく上顎も一緒に。

 

iyochan さん         当面は、クセになってしまっているノリや英語の発音を徹底的に直すことが肝要です。

 

KANON さん          4 ビートのノリを習得しましょう。インテンポで歌詞だけで練習してみるといいです。

 

miztama さん         パワフルさだけがうたの魅力ではありません。自分の個性を徹底的に活かして下さい。

 

ヨシコさん             コンサートお疲れ様でした。今回得た大きなヒントをこれから活かしていきましょう。

 

lili さん                原曲がシャンソンのジャズ曲もあります。是非フランス語でうたってみてほしいです。

 

sari さん        ジャズのノリを身に付けましょう。大波、小波の連続をイメージするのもいいですね。

 

冨田節子さん     Welcome! ジャズのリズム感に慣れて行きましょう。姿勢は普段から注意しましょう。

 

RITZ さん               Welcome! 色々な曲を練習していきましょう。ジャズの名演奏を色々聴いてください。

 

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